不妊治療
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妊活外来
妊娠に「まだ早い」ことはありません。
妊活は、先ずは自分とパートナーの身体を知る事から始まります。
当院はプレコンセプションから、お一人お一人に合ったケアを一緒に考えます。
これから妊活を始める方も、ご夫婦で初めてみたけれどうまく結果が出ない方も、とりあえず妊活について知りたいという方でもお気軽にご相談ください。
不妊治療では、本来備わっている“妊娠する力”を最大限に引き出しより"早く"より"良い"妊娠への治療法をご提案します。また当院は、不妊治療だけでなく、婦人科医・小児科医・助産師が在籍し、妊活から妊婦健診、産後ケアまで 。より健やかな妊娠生活、出産、笑顔でできる子育てをトータルでお手伝いさせていただきます。
治療の特徴と方針
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院内迅速検査に対応
院内でホルモン値の迅速検査を行います。 尿検査やエコー検査よりも、より正確な「タイミングの指導」や「人工授精」などの治療が可能です。
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お昼や夕方に診療
通院を継続しやすいようお昼休みの時間帯や夕方の診療も行っています。
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卵巣刺激法
卵巣刺激法は、内服や注射など患者さま一人ひとりの状態に適したものを選択します。患者さまのニーズにより、ゆっくり進めていきたい方から妊娠を急ぐ必要のある方まで柔軟に対応いたします。
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乳がん検診ができます
妊娠可能年齢の乳がん発症率は上昇傾向です。当院では、治療開始前に乳がん検診も一緒に行います。
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漢方薬/栄養療法
妊娠には身体づくりも大切です。当院ではホルモン剤だけでなく漢方やサプリメント等も組み合わせて、出来るだけ自然な形で授かれるようなお手伝いをしています。
当院では保険診療での不妊治療を行っています。
ただし、一部の検査は健康保険が適用外(自費診療)となりますのでご了承ください。
保険診療の場合も、1ヶ月あたりに適応となる検査の回数や、処方の量には限界があり、超えた場合には自費診療になります。
東京都の「不妊検査等助成事業」「不育症検査助成事業」が利用できます。
治療の流れ
基本検査
主な不妊原因について調べる検査です。
排卵ができているか/卵管が通っているか/精子には異常がないか の3つをチェックいたします。
女性の検査
- ホルモン検査(血液検査)
- 超音波検査
- 卵管造影検査 または 通水検査
[子宮内膜ポリープがある場合]
FTまたは生殖補助医療 - ヒューナー検査
男性の検査
- 精液検査
その他の初期検査
- AMH(抗ミュラー管ホルモン)検査
- 甲状腺機能検査
- PRL(プロラクチン)検査
- クラミジア感染症検査
- 子宮頸がん検査
- 風疹抗体価(必要ならワクチン接種)
- 妊活栄養ドック
- 男性ドック
- 耐糖能異常検査
- 抗精子抗体
- 子宮内フローラ検査
治療方針の選択肢をご説明・ご提案
一般不妊治療[治療期間の目安:約3~6ヶ月]
期間を決め、治療を行い、妊娠に至らなかった場合は次の段階の治療に進みます。(ステップアップ)
タイミング法
超音波検査で排卵日を予測して夫婦生活のタイミングを合わせる方法です。
人工授精
超音波検査で予測した排卵日に、採取した精子を子宮内へ直接注入する治療法。
生殖補助医療(ART)
ARTが必要な場合はART治療施設にご紹介します。
体外受精(IVF-ET)
卵子と精子を同じ培養液の中で培養して受精させ、得られた受精卵を子宮の中に戻す方法。
顕微授精(ICSI)
動きがよく形の正常な1個の精子を卵子の中に細い針で注入する方法。
当院で行う検査
超音波検査
内膜の厚みや卵胞のサイズ、器質性病変(筋腫やポリープ、卵巣嚢腫、子宮奇形など)が無いかを調べる検査です。内診台で行います。
低温期・基礎値ホルモン検査
月経2~5日目までに行う採血検査です。
エストラジオール・LH・FSH・プロゲステロン・テストステロン・プロラクチン
排卵期検査
月経10~12日目頃に行う採血検査と超音波検査です。
エストラジオール・LH・プロゲステロンを測定し、内膜の厚みと卵胞の成長を確認します。
黄体機能検査
排卵後7~10日頃に行う採血検査と超音波検査です。
エストラジオール・プロゲステロンを測定します。
卵管通水検査
卵管で受精した受精卵は、卵管を通って子宮内へ着床します。過去のクラミジア感染や内膜症等の理由で卵管が詰まっていると受精卵を子宮内に運べず、妊娠が難しくなる場合があります。子宮外妊娠のリスクも上がるため内膜症がある方や過去にクラミジアの治療を行ったことがある方は検査を受けましょう。
AMH
AMHとは、血液検査で抗ミュラー管ホルモン(Anti-Müllerian Hormone)の値を調べ、卵巣予備能(卵巣内に残っている卵子の数)を知る検査です。AMH値は卵巣内に残っている卵子の数を示しており、思春期をピークとして、加齢に伴い徐々に低下していきます。若くてもAMH値が低い場合は、卵巣内の卵子の数が減っていると考えられ、早期閉経を迎える可能性があります。妊娠を希望する場合、AMH値は不妊治療へのステップアップを検討する判断材料になります。
抗精子抗体
精子が体内に入ってくると、精子の動きを妨げてしまう抗体のこと。男女とも抗精子抗体をもつ可能性はあり、不妊の原因となります。
クラミジア抗体
クラミジアは感染していても20%程度の方しか自覚症状がでない性感染症です。卵管周囲の癒着、卵管水腫の原因となり、不妊や子宮外妊娠の原因となる場合があります。過去にクラミジア感染があったかどうかを調べ、適切な治療方針の決定します。
子宮内フローラ検査
子宮内フローラを知っていますか?
子宮内にも膣内にも「常在菌=フローラ(細菌叢)」がいます。善玉菌、腟や子宮から採取した検体を用いて子宮内の菌の種類や割合を調べる検査です。
通常の細菌検査では、染色できない菌や培養が難しい菌を検出するため、子宮内膜を一部採取し菌のDNA配列を調べます。
検査結果までには4週間かかります。結果により、抗菌薬による治療や常在菌を増やすサプリメント等の服用を行っていただきます。
検査だけの受診も可能です、お気軽にお問い合わせください。
妊活にも菌活が大事!
これまで無菌だと考えられていた子宮にも菌が存在することがわかりました。
2015年、米国ラトガース大学の研究者らは、子宮内に善玉菌が存在することを発見し、善玉菌が着床時の免疫に影響を与える可能性を指摘しました。子宮内フローラが乱れ雑菌が増えると、子宮内膜の免疫が活性化するし受精卵を異物として攻撃してしまう不妊の仕組みです。
また2016年、米国スタンフォード大学の研究者らは、妊娠成功群と妊娠不成功群で善玉菌の量を調べたところ、妊娠不成功群では善玉菌が少ない傾向にあることを見つけました。
このように妊娠にも膣内・子宮内環境が重要であることが分かっています。
妊娠を考えている方は、ぜひ膣内・子宮内環境から改善してみませんか?
男性不妊
日本では結婚したカップルの約6組に1組が不妊症と言われています。
不妊症と言うと女性の病気というイメージがまだ根強いですが、現在では不妊症の原因の半数近くには男性側に要因があると考えられています。
当院では最新鋭の精子自動分析装置SQAクイックチェックを導入しています。不妊でお悩みの男性の方はもちろん、結婚前に精液を調べてほしいというご要望にもお答えいたします。
精液検査
通常の精液検査では,精液量,精子濃度,運動率,正常形態率などを調べます。
妊活では、運動している精子の濃度が特に重要となります。
当院では、精子の濃度や運動性などの計測検査にSQAクイックチェックを使用しています。
簡易的な目視での検査と異なり、精液の質に対する定量的評価が可能です。男性不妊の検査、治療効果の確認をよりしっかりと行える精子特性分析機です。
下記のように多岐にわたる項目を元に分析いたします。
- 精子濃度-CONC
- 運動性-MOTILITY
- 高速前進運動精子の割合-RAPID<a>
- 低速前進運動精子の割合-SLAW<b>
- 非前進運動精子の割合-NONPROG.<c>
- 不動精子の割合-IMMOT.<d>
- 形態正常な精子の割合-N.MORPH
- 運動性を示す精子の濃度-MSC
- 高速前進運動精子の濃度-PMSC<a>
- 低速前進運動精子の濃度-PMSC<b>
- 機能正常な精子の濃度-FSC
- 平均精子速度-VELOCITY
- 精子自動性指数-SMI
より高度な検査を
当院では、最新鋭の検査機器を用いて,通常検査に加え運動精子のスピードも測定します。
受精に最も深く関与している[高速直進運動精子PMSC(a)]の測定が可能です。
精液検査の流れ
当院では、男性ご自身が来院しお待ち頂かなくても良いように、持参いただいた精子を用いて検査を行います。
クリニックより専用の容器をお渡しします
採取から2時間以内にクリニックに持参ください
ご自身でもパートナー様でも構いません
※持参日にお電話で時間をお伝えくださいSQAクイックチェックで迅速に検査します
結果は1時間ほどで出ます
当日か翌日以降改めて受診してください